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第84回国際懇話会

第84回国際懇話会が、11月15日に学士会館で行われました。今回は、最近の日米関係と我が国の通商政策とのお題で、経済産業省顧問の柳瀬唯夫様に講師をお願いしました。柳瀬様は、元経済産業審議官として通商政策を担われるとともに、安倍総理大臣秘書官、麻生総理大臣秘書官を務められ、日米関係や対外経済政策を語る最適任の方であります。

今回は38名という参加があり、米国中間選挙の結果を踏まえたトランプ政権との日米関係などに高い関心があることが伝わってまいりました。

丁寧な資料に基づき、日米関係、日中関係、FTA、WTOの動きなど総合的でかつ深い分析のお話がありました。興味がある方は事務局に資料を求めていただければと存じます。

いずれにせよ、トランプ大統領の判断のプロセス、特徴、フェークだと断じるスタイルなど、なかなか実際携わった方しか語れない実情が伝わってまいりました。日・EU 経済連携協定が対米を睨んだ先方の急遽の訪日により調印された経緯も国際通商の交渉がどう進むかがわかるお話でした。

また、米中関税引き上げがさらに実施された場合の影響。米国関税引き上げがもしも実施された場合の、日本の自動車・部品への影響、中国の産業政策の実情と問題点の説明等大変に説得的でした。あるいは、日、米、EUの三極貿易大臣会合を薄氷を踏む思いで実現し、WTO の強化や中国への対応などに取り組む経緯も興味深かったところです。

国際情勢にますます目が離せないこの頃ですが、貴重なヒントを頂いたように思います。柳瀬様の今後のご活躍を期待いたします。また、参加メンバーの皆様もありがとうございました。(文責 中井毅)