日 時:2005年8月5日(金)12:30~13:30
場 所:経団連会館9階 クリスタル・ルーム
―第39回キワニス社会公益賞贈呈式―
受賞者:世代間交流、夢のかけ橋
代表 丸山陽子氏
授賞式
授賞者
○小坂社会公益委員長より選考経過報告
皆様からのご尽力で6件のご推薦をいただきまして、改めましてご協力に感謝申しあげます。6件のうち3件がノミネートされ、手分けをして現地を訪問させていただき、活動の状況をつぶさにお聞かせいただきました。3件とも甲乙つけがたく、委員会として選考に苦慮いたしました。今回の夢のかけ橋は次代を担う青少年の健全な成長を願い、しっかりした組織で地道に世代間交流の活動をいろいろな手立てでされ、青少年の更正、立ち直りに成果を上げて来られました。キワニスのモットーである「世界の子供たちに奉仕する」に最もフィットしているということで今回の受賞となりました。
代表の丸山陽子様は昭和16年のお生まれ、昭和62年に警視庁から少年補導員 平成2年に保護司を委嘱され、8年に東京都青少年問題協議会委員、11 年に警察大学校の非常勤講師、15年東京都の子供犯罪に巻き込まないための方策を提言する会の委員をつとめておられます。中野区の自宅を世代間交流ために開放され、シェルターを自費で借用され、現在に至っています。
○丸山陽子氏より受賞のことば
こんな幸せな気分でお話させていただけるとは思いませんでした。どういう会なのか期待をしたり、怖いと思ったりしました。先般、書物を読ませていただきましたが、本当に立派な方ばかりで素晴らしい会だとつくづく思いました。キワニス社会公益賞という重い賞をいただきまして、誠にありがとうございます。心から感謝を申しあげます。
私は中高生の居場所づくりを皮切りに14年ほど前から自宅を開放し始めました。その前から30有余年青少年問題に携わって来ました。私の子供も育てながら地域の子供たちと一緒に学び、私自身も周りのお母さん達も一緒に学んで行かなければ、この地域は良くならないと感じました。正直なところわが子には手がかかりませんでした。躾は小さいときから厳しくしましたが、ああしろ、こうしろとは言いませんでした。教育委員会から青少年委員のお役を受けてジュニアリーダークラブの子供たちを見るようになりました。当時は三無主義の子供たちがいっぱいいました。不登校や暴走族などいろいろいましたが、彼らの中身は親の愛情を受けていないことがわかりました。これは公的に何かをやってあげるというよりも、中高生の多感期になると、行き場がなくなるので、居場所をつくってあげたいと思いました。
親にあれをしなさい、これをしないとお尻をたたかれ、レールを引かれている子供には行き場がありすぎて疲れきっています。行き場のない子は放っておかれて、かわいそうな思春期を迎えていました。第2土曜日に家を開放して子供たちを受け止めようと決心しました。仲間やリタイアされ、いろいろなノウハウをお持ちの父親達に加わっていただきました。先輩方に教えていただくには世代間交流が大事です。夢のかけ橋は子供たちに夢を与える、その夢を応援するのが我々の役目だと考えました。島津久子先生が私を可愛がってくださいました。島津先生は大切なことは正しく後世に引継ぐことです。難しい時代はお互いに学び合い、超高齢になったときには大人も子供も一緒に助け合わなければならないので、生涯学習、一緒に学び合ってくださいと教えられました。
悲惨な子がたくさんいました。自殺を3回試みた子供が我が家に来て、こんなに温かい気持ちになれたことはないと言い、本当にリーダーになり、今ではバリバリ働いています。その子達は育って、現在、子育て中です。第2土、日は我が家を開放し、第2、第4日は児童館を開放しています。第4土曜日は安全安心教室でいろいろなテーマで勉強会をしています。
真面目の一歩という図書カードをプレゼントしたいと思います。(メルシーに寄付いただきました。)本日はありがとうございました。