クラブ内情報

2020.09.30

令和2年9月期事業報告

(2019年10月1日~2020年9月30日) 
1. 当年度の事業概況 
(1)新型コロナウイルス感染症の拡大により、当年度は例年と大きく異なる1年となった。 
①新型コロナの影響下での子ども支援策として、会員寄付による大規模な特別支援事業を推進した。286万円の会員寄付などを原資に「学生への生活支援一時金支給」「小学生への弁当配布」「児童養護施設へのパソコン寄贈」「小児病棟の看護師さんへのQUOカード寄贈」の4事業を実施した。 
②一方で政府による緊急事態宣言が出たこともあって、3〜5月の例会、火曜会が中止となったほか、春夏の子ども食堂やファミリーデーが中止となるなど、毎年恒例のイベントやボランティア活動も大きな影響を受けた。 
③外出自粛のステイホーム期間中は活動を工夫した。キワニスドールの製作では、人形の形に縫った布と綿を宅配便で送り、会員が自宅で作る「おうちでドール」を実施。会員同士がオンラインで自由に語り合う「ZOOMミーティング」にも取り組んだ。 
(2)「子供最優先」をモットーに、会員自らが社会貢献活動に取り組む一方、会員相互の交流と研鑽に努めた 
①社会貢献活動の柱であるボランティア活動については、キワニスドールを製作・寄贈する活動を継続したが、新型コロナの影響で、3月以降は学校や企業でのドールをつくる会は開催が困難になったほか、恒例のキワニスドールフェスティバルも中止となった。 
②子どもに勉強する居場所と昼食を提供する「寺子屋」は杉並区の堀之内妙法寺を会場に、お寺や地元NPOと共同で土曜日や夏休みに開催、新型コロナの影響で開催不能となった5月には代わりに「寺子屋弁当」を配布した。 
児童が自分で簡単な調理ができるように学ぶ「かんたん子ども料理教室」は豊島園で開催したが、毎年春夏2回、妙法寺で開催している「子ども食堂」は新型コロナのため中止となった。 
③「キワニス奨学金」は児童養護施設を巣立って大学や専門学校に進学した学生の生活費を支援する制度。当年度は3月末に卒業した学生を含め延べ7人に支給した。会員の寄付やチャリティーコンサートの収益のほか、当年度はキワニス日本財団の助成金を受けることができた。 
顕彰事業のうち、「社会公益賞」は障害児の支援活動を続けている2つのNPOを表彰したが、子ども支援活動を手がける学生団体を表彰する「青少年教育賞」は大学の休校で活動が滞った影響もあって応募が少なく、中止となった。 
⑤例会での卓話や国際懇話会を通じて会員が研鑽を積んだほか、なぎさ会、ワイン会などの各種会合により会員相互の親睦・交流を深めた。レクリエーション活動や文化活動は新型コロナによる公演中止などの影響を受けて、例年に比べて鑑賞機会が減少した。 
⑥広報活動では、活動レポートの発行、ホームページやSNSでの情報発信のほか、例会の卓話を動画撮影してネット配信する実験を繰り返し、実用化のメドをつけた。 
(3)会員の減少で厳しさ増すクラブ財政と収支改善策の実行・検討。 
①当年度も高齢や健康上の理由から退会する会員が目立った。一方で法人会員、女性会員、20代の会員の入会もあったが、新入会員の人数は新型コロナの影響もあって5人に限られた。結果として会員数は前年度末から16人減少し、144人(サテライトを含む)となった 
会員の推移 
区分 
2019.9.30 
2020.9.30 
正会員 
133人 
117人 
休会員 
22人 
22人 
サテライト 
5人 
5人 
合計 
160人 
144人 
  
②会員数の減少はそのまま会費収入の減少を招き、クラブ財政の悪化につながる。当年度は新型コロナの影響で例会の回数や、子ども支援活動の機会が減少したことで、経費が抑えられたものの、年間の経常損益は約86万円の赤字となった。2021年9月期予算では赤字幅が143万円に拡大する見通し。 
③クラブ財政の構造的な赤字を改善するため、当年度は2つの対策を実施した。第1にキワニス日本財団(KJF)に毎年度納める義務的な寄付である「アニュアル・ギビング・プログラム」(1人当たり1,500円以上)、「運営協力金」(1人当たり1,500円)を年会費と同時に徴収することで、100%徴収し、クラブ経費からの肩代わり支出をなくした。第2に会員寄付によるメルシー基金の規約を改正し、メルシーの年間積立額を限度に、翌年度に一定金額を取り崩し、子ども支援事業の原資として活用できるようにした。 
2021年9月期の予算編成にあたっても、顕彰事業の表彰対象の絞り込み、各種イベントのオンライン化による経費削減などで、赤字幅を抑える努力をした。 
④抜本的な収支改善には例会会場の見直しが避けられないことから、当年度末に会場変更の検討に着手、2021年1月から会場を学士会館に移すことを内定した。 
2. 個別事業活動状況 
(1)会員の社会貢献精神涵養事業 
例会 18回開催  会員延677名 会員外延41名 
奨学金チャリティーコンサート (2020.2.8)  会員26名 会員外20名 
ファミリーデー(中止 
火曜会 32回開催  会員延378回 会員外3名 
国際懇話会 3回開催  会員延75名 会員外2名 
(2)ボランティア推進事業 
 (継続事業) 
①ドール製作と普及活動 
・ドールの製作 987個 
・ドールの寄贈 985個 
・キワニスドールフェスティバルは中止 
・ドールをつくる会実施 
 (学校) 
都立荏原看護専門学校 (2019.10.5)   会員4名   会員外50名 
大妻中野高等学校(2019.10.19)  会員1名   会員外54名                           
明治薬科大学(2019.10.24)  会員5名   会員外35名 
東京こども専門学校(2019.10.28) 会員4名   会員外32名 
慈恵会医科大学看護学科(2019.11.2)  会員3名  会員外30名 
東京家政学院高等学校(2019.11.7) 会員3名  会員外107名 
千葉県立検見川高等学校(2020.1.10、1.21)  会員延6名  会員外延36名 
東京医療秘書福祉専門学校(2020.2.14) 会員4名  会員外30名 
(企業の社会貢献プログラム) 
LIXIL(2019.10.30) 会員15名 会員外71名 
JCB(2020.5.23) 会員1名  会員外10名 
(その他) 
順天堂大学病院小児科病棟クリスマスコンサート(2019.12.23)  
会員2名 会員外10名 
 ドール作成研修会(2020.1.30、7.8) 会員延4名 会員外4名 
 おうちでドールつくり(2020.5.12) 会員9名  会員外1名 
②靖国神社でのボランティア活動 
靖國神社創立百周年記念大祭 (2019.10.19) 会員1名 
③子どもの「食」を支える活動 
・「かんたん子ども料理教室」(2020.2.23) 会員11名 会員外32名 
・キワニス「子ども食堂」春・夏とも中止 
・「寺子屋in妙法寺」16回開催 会員延83名 会員外351名 
・「寺子屋弁当in妙法寺」3回開催 会員延5名  会員外294名 
キワニス奨学金(児童養護施設卒園者支援制度 
・児童養護施設を卒園し、大学や専門学校等に進学した学生に、生活支援金として3ヵ月ごとに1人10万円、年間で40万円を支給する制度。 
・当年度は3月末まで4人(うち3人は卒業)、4月以降は3人(うち2人は新規)に支給、ほかに海外研修費用を1人に支給した。 
・年間の支給総額は150万円。原資は会員が4年間の寄付額をあらかじめ約束する「プレッジ寄付」が104万円、会員および非会員の臨時寄付、チャリテイーコンサートの収益が合わせて36万円、当年度からスタートしたキワニス日本財団のテーマ募集型事業助成金が10万円だった。 
(3)キワニス奉仕活動普及助成事業 
・キワニス・ユースフォーラムの活動(中止) 
(4)社会公益事業 
①第53回キワニス社会公益賞の贈呈(2020.10.2) 
最優秀賞:特定非営利活動法人 CLAP 
優秀賞:特定非営利活動法人 サポートステーション 輪 
ヒクソン (1,000ドルの寄付) 1名  
(5)青少年健全育成・顕彰事業 
・青少年教育賞表彰式(中止) 
(6)委員会活動支援事業 
新年互例会(2020.1.10)  会員59名 会員外6名 
②新入会員オリエンテーション中止 
③文化・レクリエーション活動 
・ゴルフ会 秋季(2019.11.27)  会員59名   会員外6名 
・鑑賞会 宝塚 3回    会員延15名   会員外延15名 
     歌舞伎 1回  会員19名    会員外42名 
     文楽 1回  会員延4名   会員外延9名 
     第九 1回  会員6名   会員外6名 
     コンサート  会員1名 
・大相撲観戦会 2回  会員延11名  会員外延15名 
・囲碁愛好会 9回(囲碁大会を含む) 会員延73名 
・日本酒を楽しむ会 4回 会員延60名  会員外延3名 
・ワインを楽しむ会 2回 会員延33名  会員外延13名 
・ウォッカを楽しむ会 1回 会員11名 
・カメラ部部会 1回 会員5名 
(7)新型コロナウイルスに対応した寄付および特別支援事業 
・会員71人からの寄付286万円、」国際組織であるキワニス子ども基金(KCF)からの助成金、協力企業の支出も含め総額382万円の支援事業を実施した。支援事業の内容と事業費は次の通り。 
①生活支援一時金の支給 
児童養護施設卒園者、子ども支援で協力関係にあるNPO等、ドールを活用いただいている看護大学などの推薦により、10人の学生に10万円ずつ支給。(事業費100万円) 
②寺子屋弁当の配布 
妙法寺で土曜日に開催している寺子屋が中止となったため、5月の土曜日3回、妙法寺とNPO法人すぎなみ子どもサポートと共同で「寺子屋弁当」を延べ300食配布した。 
(事業費22万3,916円) 
③オンライン学習用のパソコンを児童養護施設等に寄贈 
パートナー企業の日本システムケア(株)と共同で6か所の施設・団体にリユースパソコン合計51台を寄贈。(事業費はソフト、周辺機器を含め148万1,192円) 
④小児科病棟の看護師さんに感謝を込めてQUOカードを寄贈 
新型コロナから入院中の子どもを守る役割を果たしている看護師さんに感謝。寄贈先は日頃、キワニスドールを活用いただいている20か所の病院の小児科棟で、1か所に額面1,000円のQUOカードを50枚ずつ贈った。(事業費はオリジナルカードの印刷代を含めて111万5,990円) 
(8)その他 
①広報・PR活動 
・東京キワニスクラブ活動レポートのデザインを刷新 年3回発行 
・例会の卓話を動画撮影してネット配信 
②他クラブとの交流 
・埼玉クラブ20周年記念例会(2019.11.27)会員4名 
・千代田クラブチャリティーコンサート(2019.11.29)会員1名 
・岡山クラブ認証状授与式(2020.9.23)会員2名  
3. 国際キワニス・日本地区事業活動への参画 
(1)国際大会等への参加 
・第45回キワニスアジア太平洋(ASPAC)大会  
 2020年3月7~10日、ネパールのカトマンズで開催  会員5名 会員外2名 
 大会中にキワニスの国際理事を選出する選挙が行われ、日本地区から立候補した藤原 
武平太氏(東京キワニスクラブ元会長・日本地区元ガバナー)が当選した。 
 仙台で2021年3月に開催予定だった第46回大会は中止が決定した。 
・第105回国際年次総会インディアナポリス大会(2020年6月18~21日)は中止に。 
・第42回日本地区・金沢大会(2020年9月10~11日)も中止に。 
・日米高校生が交流するKコア事業も中止 
(2)アニュアルギビング・プログラム    282,500円 
(3)キワニス日本財団運営協力金      279,500円 
以上