クラブ内情報

2022.09.30

令和4年9月期事業報告

 (2021年10月1日~2022年9月30日) 

1, 当年度の事業概況 
(1) 当年度の特徴 
新型コロナウィルス感染症の影響は3年目となり、当クラブの活動は引き続き制約を受けた。多数の子どもが参加する「子ども食堂」は3年連続して中止となったが、杉並・妙法寺での「寺子屋」はほぼ毎月開催、前年に続いて池袋・サンシャインシティでの子どもイベントも実施できた。 
例会、火曜会、国際懇話会など会員の交流機会は前年度より中止の回数が少なくて済んだが、併せてオンラインによる交流も継続した。会員のスピーチを聞く「VIPサロン」を毎月実施、キワニスドールについての意見交換を目的とした「キワニスドール・フェスティバル」も前年度に続いてオンラインで開催した。 
 子ども支援を目的とした団体の会員として、子どもを巡る諸問題について理解を深めようと、新たに会員有志による「子ども研究会」を発足させ、専門家の講義や、児童養護施設の見学なども踏まえて会員同士で意見交換を続けた。 
 スタートして5年目を迎えるキワニス奨学金については、半年余りをかけて今後の制度の在り方について議論を重ね、会員寄付の追加募集により安定的な制度継続に一定のメドをつけた。 
 高齢化やコロナ渦の影響もあって会員数の減少には歯止めがかからなかった。このため、会費収入の減少によるクラブ財政の悪化が懸念されたが、例会会場移転による効果が通年で寄与したほか、年度後半から事務局家賃の引き下げが実現したことで固定費を抑制、経常収支の赤字幅を前年度より圧縮できた。 
  
(2)「子どもたちのため」の社会貢献活動 
①キワニスドール
社会貢献活動の中核であるボランティア活動については、キワニスドールを製作・寄贈する活動を継続、1年間に24施設等に対し705体のドールを届けた。学校や企業でのドールをつくる会はコロナ渦の影響で引き続き開催頻度が少なかったものの、オンラインで指導を受けながらの製作を希望する事例が増えている。また布の裁断、綿分け、ミシン掛けから一貫生産に定期的に取り組むグループも誕生した。寄贈先も病院の小児病棟や看護学校だけでなく、小児ホスピスなどにも届けるようになった。 
 13回目のドールフェスティバルは5月21日にYouTubeLiveとズームウェビナーを活用して開催、約80人が参加した。ドールの作り手、全国のキワニスクラブ会員も多数参加し、病院に入院中の子どもと接しているチャイルド・ライフ・スペシャリストらによる現場でのドール活用の報告に耳を傾けた。 
②子どもの居場所提供
子どもに勉強する居場所と昼食を提供する「寺子屋」は東京・杉並の妙法寺を会場に、お寺や地元NPOと共同で土曜日や夏休みに開催した。2021年12月4日には第100回を達成、新年恒例の書初めのほか、春には卒業・進学のお祝いを、月に1度はその月生まれの子どもの誕生日祝いをするなど、新しいイベントも増えた。 
 コロナ前まで春休み、夏休みで開催していた大規模な「子ども食堂」は、感染防止のため3年連続で中止となった。 
 前年度にスタートした新企画の「子どもスマイルinサンシャインシティ」は当年度も春休み中に開催。東京キワニスクラブが主催し、NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワークが地元の子どもの集客・引率で、(株)サンシャインシティが水族館の開館前開放や昼食会場の提供で協力した。新しい試みとしてシナリオづくりに取り組む催しも実施した。 
③キワニス奨学金
児童養護施設を巣立って大学や専門学校に進学した学生に対し、生活費の補助として1人年間40万円を支援する「キワニス奨学金」は、延べ5人に支給した。うち2人は3月末に専門学校を無事に卒業し、就職できた。財源は会員などの寄付のほか、前年度に続いてキワニス日本財団の助成金を受けた。 
④子ども研究会の発足
 東京キワニスクラブは「世界の子どもたちのために」のスローガンを掲げ、子ども支援を活動の柱にしている以上、子どもを巡る諸課題について会員一人一人がもっと理解を深める必要があるのではないか。そんな思いから、2022年の年初に会員有志による「子ども研究会」を発足させた。月1度、対面またはオンラインで会合を開き、会員自身の勉強の成果を発表しあったり、専門家の話を聞いたりしたほか、児童養護施設の見学、施設長らとの意見交換も実施した。研究会の成果を今後の活動にどう生かしていくか、検討していく。 
⑤顕彰事業 
 第37回青少年教育賞は、カンボジアなどで教育支援事業を進めるNPO法人国際協力NGO「風の会」に最優秀賞が贈られた。早稲田大学を中心に多数の大学から学生が参加している団体で、コロナ渦の中でも現地を訪問したほか、オンラインで教育交流も続けた。 
 また第56回社会公益賞は、任意団体「おもちゃと絵本の部屋 おおきなき」に最優秀賞が贈られた。障害のある子ども、ない子どもが一緒に活動できるスペースを週一回提供、肢体不自由な児童が自力で操作できる玩具の提供、絵本の貸し出しも行っている。 
  
(3)会員相互の交流・研鑽 
①例会・火曜会・国際懇話会
 コロナ渦の影響で2022年2~3月に例会を中止、火曜会はこの期間に加えて、8月も中止となったが、前年度よりは休止期間が短くて済んだ。国際懇話会は年3回、開催することができた。 
②VIPサロン
 オンラインで会員のスピーチを聞く「VIPサロン」は前年度に引き続いて、ほぼ毎月開催した。講師は会員だけでなく、非会員の専門家にも広げ、幅広いテーマを扱った。 
③その他の交流イベント
2021年11月には恒例のチャリティゴルフコンペを狭山ゴルフクラブ(埼玉県)で開催、2022年6月にはチャリティーコンサートを催し、会員によるピアノ連弾や中華料理を楽しんだ。会費の一部は子ども支援のための寄付とした。 
④会員向けチケットの販売
 大相撲、歌舞伎、文楽、宝塚、劇団四季など各種の文化イベントのチケットを確保し、会員に販売するサービスは、コロナによる公演中止もあったが、前年度後半から徴収し始めた 
事務局手数料が通年寄与したため、採算は改善した。 
⑤広報活動
 年2回活動レポートの発行、ホームページやSNSによる情報発信のほか、例会の卓話を動画撮影してホームページ上で会員向けに配信するサービスも続けた。 
⑥日本地区や国際組織との交流
 コロナ渦の影響で日本地区大会は3年連続で中止、ASPAC大会はオンライン開催に。国際大会は開催されたが東京クラブからは会員1名だけが参加した。 
 東京ディビジョン会議は年2回、オンラインで開催したため多くのクラブが参加、それぞれのクラブの活動状況を発表しあい、情報交換した。 
  
(4)会員の減少とクラブ財政の立て直し 
①会員の増減
会員の推移 
区分 
2021.9.30 
2022.9.30 
正会員 
112人 
105人 
休会員 
20人 
19人 
サテライト 
5人 
 
合計 
137人 
124人 
  
当年度も高齢化や健康上の理由などで14人が退会、新入会員が7人あったものの、前年同様7人の純減となった。退会者の中に例会・火曜会などの常連や入会間もない会員も含まれているのが気がかりである。これに物故者、サテライト解散による減少を加えると13人の純減となった。 
②サテライト解散
 ドールフェスティバルやユースフォーラムなどの会場を無償提供するなど当クラブと協力関係にあったパソナグループと共同で2014年に設立した「パソナサテライトクラブ」は、先方の本社移転などで協力関係の維持が難しくなったため、年度末で解散した。 
③群馬クラブの新設
 当クラブが親クラブとなって、7月5日に群馬キワニスクラブが発足、8月26日に認証状授与式(チャーターナイト)が開かれ、当クラブからもオンラインで参加した。 
 同クラブは太田市、館林市を中心に活動、東京ディビジョンの構成員となる。東京ディビジョンは東京、千代田、新潟、金沢、福井、宇都宮に群馬が加わり、7クラブとなった。 
④クラブの財政状態
 会員数の減少で会費収入は減少し、クラブ財政の悪化につながる。前年度に続いて新型コロナの影響で例会の回数や、子ども支援活動の機会が減少したことで、経費が抑えられたものの、年間の経常収支は約42万円の赤字となった。ただ赤字幅は2年連続して縮小した。 
⑤財政改善努力
 赤字構造を改善するため、2021年1月に例会場を移転したが、その効果が通年寄与したほか、宝塚、大相撲、文楽など会員向けチケットサービスの事務局手数料徴収も寄与した。事務局のパソコン更新、新しい会員管理システムの開発については減価償却制度を導入し、償却費負担を国際キワニス日本地区やキワニス日本財団と分担することで、当クラブの負担を抑えた。 
 さらに事務局の家賃についてオーナー側と引き下げ交渉した結果、当年度第4四半期から値下げが実現、これも固定費抑制に寄与した。 
⑥各種寄付
 今年度、当クラブの会員には奨学金基金への4年間にわたる寄付の約束をお願いしたが、多くの会員に応じていただき、奨学金の安定的な継続にメドがついた。このほか、国際キワニスからの呼びかけに応えてウクライナ避難民支援の寄付も行った。 
2.個別事業活動状況 
(1)会員の社会貢献精神涵養事業 
  1. 定例会 21回開催              会員延777名 会員外延29名 
  1. 火曜会 32回開催                    会員延306名 
  1. 国際懇話会 3回開催             会員82名 会員外延8名 
  1. VIPサロン 4回                     会員延86名 
  1. 夜の会合 1回                       会員21名 
  1. チャリティーコンサート 1回          会員30名 会員外8名 
寄付金額 170,000円 
  
(2)ボランティア推進事業 
(継続事業) 
①ドール製作と普及活動
・ドールの製作910個 
・ドールの寄贈705個 
・キワニスドールフェスティバルをYouTubeLiveとズームウェビナーを活用して開催 
2022.5.21フィンテックグローバル株式会社会議室          会員22名  
他クラブ40名 会員外18名 
キワニス日本財団(KJF)より30万円の資金助成を受けた。 
・ドールをつくる会実施 
(学校) 
千葉県立検見川高等学校(2022.6.16) 
明治大学生田ボランティアセンター(2021.10.19,10.22) 
明治薬科大学(2021.11.2、11.4) 
東京医療秘書福祉専門学校(2021.11.11,2022.7.22,2022.9.30) 
東京家政学院高等学校(2021.11.15) 
田園調布学園土曜プログラム(2022.6.25) 
自由学園リビングアカデミー(2022.6.27, 2022.9.9) 
荏原看護専門学校(2022.7.21) 
                  会員延35名 会員外延150名 
(企業) 
JPモルガン証券(2022.6.13,6.23) JCB(2022.8.25)
                  会員延6名 会員外延46名 
  
②靖国神社へのボランティア活動 
靖國神社昇殿参拝と慰霊の泉見学 (2022.3.29)          会員11名 
  
③子どもスマイルイベントinサンシャイン」の実施(4.5) 
会員9名  会員外40名 
キワニス日本財団(KJF)より10万円の資金助成を受けた。 
  
④「寺子屋in妙法寺」を24回開催  会員延100名 会員外延734名 
 夏休みの寺子屋は2日間で155名参加した。 
  
⑤キワニス奨学金(児童養護施設卒園者支援制度)
1人に対し3ヵ月ごとに10万円を支給。今年度途中に卒業した学生を含め延べ5人に支給、総支給額は年間150万円となった。キワニス日本財団(KJF)より10万円の資金助成を受けた。 
  
(3)社会公益事業 
①第56回キワニス社会公益賞の贈呈(10.21) 
最優秀賞:任意団体 おもちゃと絵本の部屋 おおきなき 
  
(4)青少年健全育成・顕彰事業 
①第37回東京キワニスクラブ青少年教育賞の贈呈(2022.10.21) 
最優秀賞:特定非営利活動法人 国際協力NGO風の会 
  
(5)委員会活動支援事業 
①福利・厚生・レクリエーション活動
ゴルフ会  秋季 (2021.11.17)                         会員11名  
鑑賞会 劇団四季  7回                     会員延12名   会員外延35名 
歌舞伎  1回                          会員11名   会員外30名 
文楽 6回                         会員延28名  会員外延43名 
第九 1回                              会員7名  会員外6名 
・大相撲観戦  3回                 会員延13名 会員外延23名 
・囲碁愛好会 8回                 会員延43名  
・なぎさ会(日本酒を楽しむ会)7回  会員延132名 会員外延1名 
・ワインを楽しむ会 2回           会員延33名 会員外延4名 
・カメラ部会 写真展(ホームページ掲載)        会員5名 
 
(6)その他 
①広報・PR活動
・東京キワニスクラブ活動レポート  2回発行 
②他クラブとの交流
・山口クラブ認証状授与式並びに祝賀会(7.8)     会員1名 
・札幌クラブチャリティーゴルフ大会(7.22,7.23)     会員1名 
・京都クラブ創立40周年記念祇園祭(後祭)例会 (2022.7.24)  
会員7名 会員外3名   
・群馬キワニスクラブ認証状授与式(8.26)      会員11名 
  
3.国際キワニス・日本地区事業活動への参画 
(1)国際大会への参画 
ASPACマニラe大会 (2022.4.2、4.3)         会員10名   
インディアナポリス大会 (2022.6.8-6.10)        会員4名 
(2)アニュアルギビングプログラム         216,000円 
(3)キワニス日本財団運営協力金          216,000円 
  
以 上